6月6日から8日にかけ、尾瀬に行ってきました。尾瀬までは和歌山からちょうど700km。 車で往くなら約9時間の強行軍。へこたれそうな距離ですが、もう10回も行ってるでしょうか、それほどまで魅力的なフィールドで、その自然の豊かさはもしかしたら世界一なのではないかと思っています。

 前夜発で運転を交代しながらひた走り、6日早朝に登山口の大清水に到着。ここから、これまでは自慢の体力にモノを言わせて何度も大股でガンガン登っていた道を、病人認定を頂いた今回は肺に負担が掛からないようそろそろ歩きます。

 その歩行などの運動で肺にかかる負担の程度は、パルスオキシメーターという血中のヘモグロビンの何%が酸素を運んでいるかを測定する小さな機器で知ることができるのですが、この値(SpO2といいます)が90%を割らないよう医師から指示されていますので、ときどきそれを計りながら進むわけです。

 標高1180mの大清水からゆっくり標準コースタイムの2倍以上の時間をかけて1760mの三平峠を越え、下り降りた一泊目の尾瀬沼の標高が1660m。この道中のSpO2は、安静状態で測定してスタートの大清水で96、三平峠で91、
到着した尾瀬沼ヒュッテで92~93でした。

 登っている間も時々測りましたが、行動中は90台を維持するのは難しく、息を切らさないよう、ゆっくりゆっくり歩いても登りでは90をいとも簡単に割り込んですぐに80台前半にまで落ち、下手をすると70台にまで落ち込んでしまいます。試しに同じタイミングで同行の山仲間たちの値を測ってみると、だいたいが96~97でした。まあ、今更なんだけど、やはり病気なのですねぇ。

 ちなみに二日目は尾瀬沼をめぐって尾瀬ヶ原に下り、ほとんど平面の木道を歩きましたが、このときは、ほぼ92~93を維持できていました。平地を歩く分には大丈夫なのですね。やはり登りの負担が大きいようです。二日目に宿泊した尾瀬ヶ原の小屋の標高は1410m。尾瀬沼から250m下っただけで、安静時の値が95~96に戻りました。標高が高くなるにつれ空気が薄くなることはよく知られていますが、これもダイレクトに影響することがわかりました。

 さて、以下は、この道中でみかけた花などを少しばかり。ちょうど梅雨入りと重なったにも関わらず、三日間ほとんど降られなかったのはラッキーでしたが、空はずっと雲に覆われ、さすがの尾瀬も風景は冴えませんでした。しかし、マクロの世界はそんなお天気とは関係がありません。花は盛夏に比べれば乏しいですが、それでもここに載せきれないほどの植物に触れることができました。

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  アミガサタケ  20cmほどもある大きな株でした。アミガサタケはヨーロッパでは非常に人気があるきのこで、採取量を競うイベントなどもあるそうですが、なぜか日本ではあまり好んで食べられてはいないようです。

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 ウワミズザクラ  ちょうど満開の時期に当たりました。尾瀬に向かう車で川辺や低山ではハリエンジュ(ニセアカシア)の白い花が満開になっていて、車で走っているときはどちらか見分けがつきませんでしたが、上向きに咲けばウワミズザクラ、下向きに咲いているのがニセアカシアだと覚えれば、遠くからでもわかると、帰りのタクシーの運転手に教えてもらいました。

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 ミネザクラ  こちらはちょっと遅かった感じです。いつもミネザクラに迎えられると、はるばる雪解けの山に登ってきたという感じがします。バックは尾瀬沼。

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 オオカメノキ、別名ムシカリ  ガマズミの仲間でアジサイに似た花をつけますが、アジサイ同様、白く目立つのは装飾花で花本体は中心部のブツブツです。優しい肌触りの葉にも特徴があります。

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 尾瀬沼と燧ヶ岳。残念ながら頂上は雲に隠れていました。

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 大きなナメクジもいました。

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 ムラサキヤシオ ツツジの仲間は乾燥地に生えるものが多いのですが、これは奥山の湿地でよく見かけます。色鮮やかで非常に美しい。 

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 ミヤマエンレイソウ 別名シロバナエンレイソウ  

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 エンレイソウ 普通の・・というか、エンレイソウといえばこの色の花なのですが、まれにひとつ上に紹介したシロバナの株があります。が、今回の尾瀬では半々くらい見かけたかなあ・・  シロバナがやけに多かったです。

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 キヌガサソウ  まだ少し花の時期には早い感じですが、山小屋の花壇にひと株だけ咲いていました。

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 リュウキンカ  水芭蕉と一緒に咲く鮮やかな花です。リュウキンカは立金華と書き、金色の花が水辺から立ち上がっている様子をさします。

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 尾瀬の観光写真といえば必ず出てくる絶景ポイント。手前に水芭蕉の群落、向こうに見る山は至仏山です。

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 ミツガシワ  山門水源の森の記事でも紹介しましたが、氷河時代からの遺存種で、毛むくじゃらなのは防寒対策です。

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 ザゼンソウ  水芭蕉と同じサトイモ科の花で、座禅を組むお坊さんを思わせる姿からこの名がつきました。今回は相当注意深く花を観察して回りましたが、見つけたザゼンソウはこのひと株だけ。 ですが実は、これを見られたのは少し離れて先頭を歩いていた私一人で、後続のメンバーは気づかず通りすぎ、後でそれを知ったメンバーたちから、「なぜ知らせてくれなかったのか」と散々文句を言われました。(^_^;)

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 タテヤマリンドウ  小さな花ですが、マクロレンズで撮ればこんなに美しい。日が陰っているうちは閉じていて、日が射すとそれに応じて花弁を開きます。多くのタテヤマリンドウが一斉に花を開いた様子は、中島みゆきの歌ではありませんが、まるで小さな星を地上にばらまいたような感じです。

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 モウセンゴケ、正確にはマルバモウセンゴケ  ご存じの食虫植物。このネバネバした部分で虫を捉えて吸収します。コケと呼ばれてはいますがれっきとした種子植物で、虫を捉えなくても自立して生活できますが、虫を捕らえることができれば成長がグッと促進され、多くの種子を散布することができるそうです。

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 ナガバノモウセンゴケ  先のマルバに対してこちらはナガバ。モウセンゴケは北半球の温帯でもやや寒いところ、だいたい決まった緯度の範囲に帯状に分布、つまり北極を中心に環状に分布しているところから周極分布と呼ばれます。恐らく、地球が冷え込んだ時代には南に下がって分化し、暖かい時代には北上して分化した個体群が出会うような進化をしてきたのだろうと言われています。ちなみにモウセンは緋毛氈からきていて、モウセンゴケが湿地一体に広がって赤く見える様子を緋毛氈に例えたものです。

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 ヒメシャクナゲ  「ヒメ」は小さく可愛らしい植物に付けられる形容詞のようなものですが、このヒメはシャクナゲとは言いながら高さ10cmからせいぜい30cmの超ミニサイズ。花は壷型で下向きに咲くので、手折って引き寄せでもしない限りこのような写真しか撮れませんが、名前のとおり本当に可愛いです。

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 サンカヨウ  これもまだ時期が早いため、数株しかありませんでした。白い清楚な花で、これが雨に濡れると透明になり、さらにそれに陽が当たると水滴がガラスのように輝き本当に見事です。

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 シラネアオイ  日光白根山に咲くタチアオイに似た花ということで命名された大きい花ですが、ぼ~っと日向に突っ立って咲く園芸品種のタチアオイよりよほど高貴で美しい。「山芙蓉」「春芙蓉」とも呼ばれます。

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 ホンシャクナゲ  至仏山からの下山路の出口で見かけました。

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 オオバキスミレ 黄色のすみれにはいくつか種や変種があり、特にミヤマキスミレと区別するのが難題なのですが、葉にツヤがないのがオオバキスミレ、ツヤがあって若々しい雰囲気がするのがミヤマキスミレと思って識別しています。

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 ミズバショウ  トリはやはりこの花。やっぱこの季節の尾瀬の主役を入れないとね。そのそばの名脇役がリュウキンカです。


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