昨夜来、九州北部を襲った記録的な豪雨により人命を含む大きな被害が出ている。迅速な救助救命を祈りたい。梅雨明け間際の大雨はこれまでもよく経験しているところだが、予報精度の向上やそれに伴う事前の特別警報発令など危機の周知と備えを強化し、これだけ警戒していてもやはり相当な被害が出る。改めて、自然の猛威を軽んじてはならないと思う。

 いまさら繰り返すまでもないが、日本は災害大国だ。台風の通過点に当たることもあって今回のような豪雨洪水災害は年に数回は起こるし、豪雪や雪崩の被害も多い。またアジアプレートの東端にあって大地震も大津波も繰り返し発生するし、いつ噴火するかわからない活火山も多い。さらに、そんな激動する列島の上に、これら自然災害がさらに巨大な危機を誘発する可能性を孕んで、思慮なく建てられた原発が林立している。

 かくのごとく、この国の現実の危機は常にいま目の前にあるのだが、国民の安全など本当のところはどうでもいい安倍政権は、政治的思惑から可能性の低い幻想の危機を創作してそれに関するTV・CMを垂れ流している。そう、「政府からお知らせします」で始まるあの胸糞悪くなる「弾道ミサイルで避難」のCMのことだ。調べてみたところ始まりは東京都議選が始まるタイミングに合わせて6月23日、今日7月6日で一旦終わるらしい。民放43局と新聞70紙に加えウエブ広告で発信し、総額3億4千万円の税金が投じられた。6月8日に自民党が安倍首相に申し入れて実現したそうだ。やっぱりなあ・・である。

 で、その内容だが、「弾道ミサイル落下時の行動について」、「頑丈な建物に避難」「物陰に身を伏せる」「窓から離れ、窓のない部屋に移動」など、まあおよそ役に立ちそうもない対処法をおためごかしに指示している。んなこと、エラソーに教えられなくてもできる余裕があれば誰でもそうするだろうし、音速の何倍という速度で落下するもの相手に間に合わないケースもあるだろうし、だいいち直撃を受ければ頑丈な建物もクソもあるものか。

 胸糞が悪くなるのは、こうして北朝鮮という外部の脅威を煽ることで国民のなかに恐怖と憎悪を喚起し、それを現体制への支持に繋げようという自公安倍政権の国民を舐めきった卑劣な意図が透けて見えるからだ。そんな党利党略の煽動に貴重な税金が無駄遣いされることにも輪をかけて腹が立つ。功罪相半ばした民主党政権ではあったが、あの事業仕分けでそれまで90億円台だった政府広報費を半減させたことは評価すべきだろう。だが、安倍内閣は直ちにこれを元に戻し、与党の宣伝に利用するとともにメディアの抱き込みに利用している。このCMはその最も醜悪な現れだ。

 北朝鮮はたしかに相当ヤバい国だが、自分からミサイルを発射すれば国自体が消滅してしまうことくらいは理解している。ミサイル発射は先制攻撃を受けてヤケクソで報復するケースか、さらに可能性を広げても軍事的に追い詰められて窮鼠猫を噛むケースまでと考えるのが普通だ。

 だとすれば、日本政府には国民にミサイル攻撃に対する避難法を「教育」し政府への結束を扇動するより先にやるべきことがあるだろう。いまや日本と同程度の危ないバカが政権を握る米国の暴発を抑制し、北朝鮮を窮鼠にしないよう巧みな外交努力を尽くすことだ。・・・が、まあ、党略から対決一辺倒で終始する無能な安倍政権にできることではないわなあ・・ ということで、やっぱり今回も結論は安倍政権打倒ということになるのである。



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