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 ちょっと御無沙汰でしたが、実はこの間に、シンガポールの漢方医を訪ねていました。長丁場の森林インストラクター養成研修を終えて、和歌山に戻ったのが18日の日曜日。翌月曜日の朝イチで発給されていたパスポートを受け取り、この月曜日と火曜日は久々に終日真面目に仕事をして、水曜日13時のフライトで関空からシンガポールへ向かいます。台北で乗り継いでシンガポール着は現地時間21時(日本との時差はマイナス1時間)。入国手続きなどを終えてタクシーでホテルに着いたのは22時でした。

 以前は登山や環境関連の視察、国際会議への参加などで頻繁に海外にも行ったのですが、もう行くことはないだろうと、パスポートも切れたまま放置していたのですけれど、まさかこんなことでまた使うことになろうとは。そのパスポートの発給申請をしたのが8月4日。ご存知の通り、パスポートの有効期限は5年か10年かのどちらかを選ぶようになっており、今回の件からあっさり5年を選びかけたのですが、しばらく考えて10年の方を選び直しました。戦いはこれからなのに、自分で自分の命の刻限を切ってどうする。大げさにいえば、このパスポートの有効期限くらいは生きてやる!って意思表示なのだ。・・なんて変に力んで、発給手数料が5000円余分にいりました。(^_^;)

 約束の翌朝10時に訪ねたのは、シンガポール随一の目抜き通りオーチャードロードの西端に近いタングリンのショッピングセンター5階の美濃漢方診療所。中医とも呼ばれる漢方の診療範囲は広く、同診療所も様々な症例に対応しているのですが、リンク先のホームページでもご覧の通り、特に間質性肺炎に対する治療実績で知る人ぞ知る医療機関です。ここを訪ねるまでには、ホームページから連絡を取って問診票を送り。さらにCTのフィルムも航空便で送り、メールで何度かやり取りを積み重ねてきました。劉院長と電話で話してもいます。

 間質性肺炎については現時点で東西問わず完治療法はなく、医療にできることは、いかに進行を遅らせることができるかに限られます。確定診断からの5年生存率が3割という恐ろしい病気ですから、まずこの5年の壁を突破すること、さらに10年、15年と、延命を実現できれば、医療としての効果はあったと評価できます。美濃漢方診療所の劉 文鋒(りゅう・ぶんぽう)医師は、西洋医療と中医の到達点を有効に組み合わせ活用して、そうした延命の実績を積み上げてこられました。

 間質性肺炎がなかなかの難敵であることは分かっていますが、だからといって座して死を待つというのも芸のないハナシなので、インターネットを渉猟し尽くした結果、和歌山日赤での治療と平行して、とにかく劉医師のもとを訪ねて、率直に相談してみようと思ったのでした。事前に、診療所のホームページを隅から隅までなめるように読み、大言壮語しない誠実な文章から、劉先生は信頼できる方だと思いました。一応、モノを書いたり読んだりすることをナリワイにしてきたものですから、そのあたりの感覚には多少自信があります。文は人なりなのです。先生の経歴はホームページでご確認いただくとして、美濃は先生の出身地である台湾南部の都市、高尾市内の地名だそうです。 


 実際にお会いした劉先生は、想像していた通りの方でした。(あ、ホームページの写真だけはちょっと古いかも(^_^;) ) 最初に挨拶を交わすと、CTの画像も見ながら、また私の胸に聴診器を当てながら、静かな語り口で、私の病気についての現状の評価や今後の見通しなどについて、非常に丁寧に説明をしてくださいました。先生の説明にはいい話もあれば、もちろん悪い話もあって、まったく予断が許されない状況に変わりはありませんが、自分の症状に合った漢方薬を使い、食事など生活を改善するといった戦い方が示されたのは大きい。結果はどうあれ、少なくとも、なすすべなく、さして多くは残っていないであろう時間を、いたずらに消耗するような焦燥感からは解放されます。

 こちらが用意していった質問リストも使いながら、たっぷり1時間近く対話して聞くべきことはすべて聞き、最後に生薬で1週間分、粉末で1週間分、計2週間分の漢方薬を処方していただいて、初めての診察を終えました。これからは、体温や血圧、生活リズム、咳や痰など間質性肺炎の特徴的な症状など、毎日自分の体調をチェックして記録し、それを一週間ごとにまとめて診療所に送ると、それに対応して、改めて処方された漢方薬が2週間分送られてくるシステムです。

 さて、診療を終えての劉先生との会話で、先生が和歌山への移住を熱望しておられることを知りました。先生は大阪市立大学や京都大学でも学んでおられることから、日本の地理や社会にも詳しく、5年後に予定する引退後に暮らす場所を探した結果、「和歌山は世界一いいところかも」と、和歌山県人が恥ずかしくなるくらい絶賛されます。評価の根拠は温暖な気候や豊かな山海の恵みなどにあるかと思いますが、「ちょっと時間ありますか?」と尋ねたうえ、コジローの住居をグーグルの航空写真で確認して、「うん、海近いな、いいところですね」「いい物件合ったら見に行くけど」なんて、和歌山移住が本気モードであることがよくわかりました。ん〜、これはこちらも本気で探さないと。(^_^;)  しかし、縁というのは不思議なものです。 こうした人との出会いこそ人生の醍醐味、大切にしたいですね。


 
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