9月20日、12時半、42時間の絶食絶飲をへて、いま茶粥をいただいたところです。点滴栄養を入れていれば空腹も乾きも案外、感じないものですが、やはり口から頂く食事は美味しい。動物はとりあえず食べることさえできれば命は長らえるし、基本的に幸せなのだと思います。きっちり完食しました。いまこの病室でかけているBGMはベートーベンのピアノ三重奏曲第5番ニ長調。サブタイトルが『幽霊』というのが、いまの状況に似合いすぎるなあ・・って感じですが、ピアノはウラディーミル・アシュケナージ、ヴァイオリンはイツァーク・パールマンという、往年の豪華キャストによる名盤です。

 昨日、手術の呼び出しがあったのは午後4時過ぎ、予定より1時間遅れで点滴をつけたまま車椅子で手術室に向かいました。この大きな病院では広い手術専用フロアがあって、エレベーターを降りてすぐの入り口のインターホンで付き添いの看護士さんがコジローの名前を告げると、大きな引き戸がおごそかに開いて、両側に扉が並ぶ無人の広く長い廊下が現れます。ん~、これって、いつかみたSF映画みたい、と思う間もなく車いすはズンズン進み、やがてどこからか「3番です」という声が聞こえて、車いすはその番号のドアの前で止まり、ドアが開くと数人の手術スタッフが用意万端で待ち構えていました。

 とにかく何もかもがテキパキと早い。全員マスクをしているので誰が誰だかよくわからないうちに手術台に乗せられ、これは明確にあの先生と確認できた麻酔医が「じゃ、麻酔薬を入れますね」といって点滴チューブから麻酔薬を注入、さらに「だんだん眠くなりますよ~」という声を遠くに聞きつつ、それっきり、あとは記憶が途切れました。

 目覚めたのは、手術が終わって手術室で手術台からベッドに移されたとき。左の肩甲骨あたりに我慢できない激痛を感じて、姿勢を正そうとしたのですが、どうにも体が動かない。懸命に少しでも楽な姿勢をと体をねじる私を乗せたベッドは容赦なくどんどん進んで行くのですが、ところどころある廊下の小さな段差を通過するたび、飛び上がりそうに痛い。病室にたどり着いたときは冷や汗がびっしょりで、しばらく痛みをこらえてうなっていました。

 そんな状態で必死で体をねじって時計を見たら7時半、ともあれ手術は無事済んで生還したのだと思いました。痛み止めが少し効いてやや落ち着き、気がついてみると体にはいっぱいチューブがついていて、これでは動けないのも道理でした。それから夜明けまで、痛みと戦いながらウトウトする長い長い夜が続きました。いやあ、ホント、長かったです。

 しかし、バイタルサインにはいずれも問題はなく、心配された肺からの空気漏れもない。ガス交換も順調ということで、朝から徐々にチューブが外され、昼前には酸素ボンベや点滴や肺からのチューブをつけたままでの歩行訓練が行われました。現在は肺付近から体液を排出するドレーン、点滴、排尿用のチューブ、それから酸素チューブで毎分2リットルの酸素を吸入している状態です。これらを全部くっつけて歩くのは結構ホネでした。

 と、ここまで書いてきて、また背中が痛くなってきたので、いったん

 で、また慌てて痛み止めを処方してもらってしばらくうなりつつ、やがて眠りに落ちて2時間半経過。ん〜、敵はなかなか手強い。『幽霊』もとっくにどこかに行っちゃったようだし(^o^)v、ちょっと疲れましたので、続きはまた明日。です。 

 

 

 
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