一週間ぶりの更新になる。先週は仕事が多忙だったうえに、金曜日から昨日まで九州へ出かけていて書く時間がなかった。その九州行脚の目的は全国環境ボランティアリーダー会という団体の年次総会出席だが、それもさりながら、八丁原地熱発電所やタデ原湿原等の見学というサブイベントも実に魅力的だったので、なんとか日程を調整して出かけた。

 といった次第だから、ここは一発、その模様をリアルタイムでブログに載せようとi Mac Airも持参したんだけれど、日程は早朝から夜までギュウギュウに詰まっているし、ブログ更新の時間に充てようと思っていた夕食後はもう、なんつうか、二晩とも懇親をしっかり深めつついつしか意識混濁のうえ沈没して、ハッと気がついたらもう朝。(^_^;) 結局i Macはただの1回も立ち上げずじまい。その運搬で重い目をしただけに終わった。

 総会の会場は大分県玖珠郡九重町。同団体と関係が深いセブンイレブン記念財団が運営する九重ふるさと自然学校が立地していることから、一度みんなでいってみようということになって実現した。九重の四季は山焼き後草原が黒く染まる春から、草木の緑に萌える夏、草紅葉の赤が鮮やかな秋、そして白い雪に覆われた冬へと巡るが、いまは「黒い春」で草原は焼け焦げて真っ黒。しかし、つぶさに観察するとハルリンドウやキスミレ、それにショウジョウバカマなどが素早く花を開いていて、焼け跡の中にも燃え上がるような生命の息吹を感じる。

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 タデ原湿原から望む九重火山群。湿原は火入れからまだ日が浅く真っ黒だが、このように見える期間は短く、間もなく湿性の草本が旺盛に繁茂して湿原を覆い尽す。

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 キスミレ ヤマ屋には高山植物のミヤマキスミレやオオバキスミレなどがなじみ深いがこちらが本家(?)のキスミレだ。本来草原性のスミレであり、燃料革命・肥料革命以後、雑木林などに人手が入らなくなって半ば草原化していた疎林が森に戻るにつれ激減、いまや絶滅危惧種に指定されているが、九重では伝統的な山焼きが遷移(草原から森林への移行)を食い止めて草原を維持していることで生き残った。今回は目撃できなかったが、同様の絶滅危惧種サクラソウも生えるという。 

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 見学した九州電力八丁原地熱発電所。出力5万5000kw/hの発電機を二基装備したうえ、さらに写真奥の斜面中腹(見えないかなあ…)に2000kwのバイナリー発電所を併設しており、計11万2000kwの総出力は地熱発電所で日本最大だ。写真は地熱発電部の冷却塔。バイナリー発電は火力、地熱、原子力など通常の気力発電(高温高圧の水蒸気でタービンを回す発電方式)で使用する水よりはるかに沸点が低い熱媒体を使用することにより、比較的低温の水蒸気でも使えるようにした発電方式。八丁原ではペンタン(沸点36℃)が使用されている。
 
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 2日目に宿泊した九重観光ホテルの敷地内に立つ九重地熱発電所。定格出力は1500kwだが、国立公園法との関係があって1000kw/hに発電量を制御しているそうだ。井戸の深さは350mと450mの2本で、深さ2500m程度の井戸を30本使う八丁原に比べれば格段に小さく、取り出す蒸気の温度も低い。そういわれてみれば、素人目にもわりと素朴なシステムなのだが、それにしてもホテルが地熱発電所を持ってるなんて、すごい! ちなみに九重町のエネルギー自給率は1100%だそうだ。

 さて、受験勉強の方は、今朝、4時からテキストの林業中チャプター3の演習を終えて、林業の科目は一段落だ。次いで3科目目の「森林内の野外活動」に進もうかとも思ったが、それより先に『ニューフォレスターガイド』を読むことにした。しばらくは、林業について集中的に知識を身につけようと思う。
  4月4日、快晴、今朝も4時に起きて勉強の後、しばし裏山散策。自宅から100mばかり坂道を下ったところに登山口があり、そこから200mほど小径を登ると尾根筋の太い登山道に出るのだが、今朝はそこにネコがいて、こちらを確認するやあわてて前方へ走り出した。すると、そのタイミングですかさず、右手の森から「グギッ、グギッ」といったカエルのような声がする。

 声はかなり高いところから発していたので、一瞬、カラスかと思ったのだが、揺れる枝を発見したので目をこらしてみると薄茶色の物体が見える。正体はすぐにわかった、タイワンリスだ。さて、ネコを警戒したのか、それとも対象はこちらか、さきほどの奇声を繰り返しながら、大きな尻尾を立てて素早く枝から枝へと移動したのち、やがて森の奥へと遠ざかっていった。

 この森ではタイワンリスの食痕が残る幹をしばしば見かける。どうやら、同じ木を集中して食害するようで、幹の高いところから根元まで、鋭い歯で樹皮をえぐり取って出来た横縞の食痕が何十本も残っている様は、少々グロテスクだ。つまり、それほど多くのリスがこの森に生息しているということで、数年前になるが、この山の麓の道を歩いていて、その道の右側の枝から左側の枝へ、十数頭のタイワンリスが一斉に頭上を走り抜けてゆくのに遭遇したこともある。

 見かけは愛らしくペットとしてもそこそこ人気があるらしいが、野外に放たれてしまえば既存の生態系にとり脅威となる外来種だ。空気銃や罠などを使って駆除している自治体も多いが、和歌山市は放置しているようだ。さてそのタイワンリス、この小さな森の生態系でどのようなニッチを占めているのだろう。天敵は… 蛙やネズミを食べるトビや蛇は、幼獣なら襲うかもしれないが、成獣は餌にはちょっと大きすぎる気がする。猫はどうかなあ… かなり警戒して鳴いていたから、それだけ気になる存在なのかもしれない。

 などと考えながら帰宅、途中で樹木の葉を採取しているときにストップウオッチをいったん止め、再び歩き出してからリスタートするのを忘れたので時間は判らないが、しばしタイワンリスに気を取られていたことだし、昨日に比べればいくぶん多めにかかったろう。
 あの強風の試練に耐えて、桜はまだ満開近い状態を維持している。この週末の花見でも何とか持ちそうだ。そのほかには、ヤブツバキが派手な大きな花を付けていて目立つ、また山道に接する林縁部には、ビワの幼木が一斉に新しい葉ををつけて林立していた。なるほど、ビワって先駆性の陽樹なんだな。このうち何本が生き残るのだろうか…

 勉強は林業第一章のノート取りがあとわずか、明日は演習問題に取り組めるだろう。昨日買った図鑑は、期待通りに面白いが、掲載されている樹種数に限りがあって樹木を同定するには不向きだ。まあ元々子ども向きの本だしやむを得ないんだけどね。

 
  4月3日、朝4時過ぎから起きて2時間弱、ノートを取って学習したのち、速歩で裏山に登る。雨は上がっているが風が強い。山道には桜の花が散り敷き、まるで雪が降った直後のような風情だ。良いことは長続きしないことをことわざに「月に叢雲(むらくも)花に風」というが、なるほどよくいったもので、桜の盛りに合わせたように毎年、必ずといっていいほど強風の吹く日がある。

 さて、このことわざに関連して思い出すのが、晩唐の詩人「于武陵」(うぶりょう)の「勧酒(酒を勧む)」の結びの句につけた井伏鱒二の名訳だ。こんな時、ネットは本当に便利。浄土真宗のお坊さんのブログから以下のデータを早速いただいてきた。原詩は高校古典の漢文でおなじみの五言絶句。


【以下、引用】

「勧酒(酒を勧む)」(于武陵)

  勧君金屈巵

  満酌不須辞

  花発多風雨

  人生足別離


(書き下し文)

  君に勧む 金屈巵(きんくつし)
  満酌 辞するを須(もち)いず
  花発(ひら)いて風雨多し
  人生 別離足る

※金屈卮:曲がった取っ手の附いた黄金の杯
※足  :満ち足りる。多いということ。

【引用以上】


そして井伏鱒二の名訳である。

  この盃を受けてくれ
  どうぞなみなみつがしておくれ
  花に嵐のたとえもあるぞ
  「さよなら」だけが人生だ

 いうまでもなく「花に嵐のたとえ」は「月に叢雲花に風」を指すのだが、強烈に印象に残るのはそれに続けた「さよならだけが人生だ」という、あまりにきっぱりとして、とりつく島もないような断定の一文だろう。友と親しく杯を交わす「花のとき」に嵐を思い、「人生、別離足る」とうそぶく詩人はいったい何を訴えようとしているのだろうか。原詩にも名訳にも、所詮人生なんて…といった投げやりな空気、敢えていえば厭世観のようなものが濃密に漂うが、それが真意ではあるまい。

 人は出逢い、そしていつか別れる。満開の喜びの時は永遠には続かず、いずれ必ず嵐がやってきて今朝の山道のように路上に吹き散って終わるときが来るのだ。であればこそ、杯を交わすいまこの貴重な瞬間を大切にしようではないか・・・ 唐代の詩人はそう友にも自分にも言い聞かせている気がする。 
人と出逢い、ふれ合い、花の時間を過ごすとき、人はその幸せの価値に気づくことがあまりに少ない。幸せの大きさを知るのはいつも、嵐にはかなく散り別れ、それを失ってしまった後のことなのだ。 再び出逢うことなく時は流れ、後悔はもう及ばない。

 ・・・などと、出会った人、別れた人に思いをめぐらせつつそぞろ歩いた今朝の時間は32分15秒。
 勉強の内容は林業のチャプター1をノートを取り、PCでより詳しい情報をチェックしながらの精読だが、テキストに書いてあること は本当にエッセンス中のエッセンスで、ノートにはほとんど全文を書き写すような感じだ。こんなことならテキストをそのまま覚えればいいだけの話なので、果たしてノートを取る意味があるんだろうか、と、ときどき疑問になったりもする。ま、んなこと考えても仕方ないから、機械的に先に進んじゃうんだけど。

 今日は市役所で午前午後と続けて二人、女性団体の方と待ち合わせて打ち合わせる機会があり、そのダブルデート(?)の合間の時間つぶしで近所の書店をウロウロした。今の勉強に役立つ本はないか、探すともなく探していて、まあ、面白そうな生態学の本も見つけたのだが、それより子ども本のコーナーで目が吸い付けられたのが小学館の『図鑑NEO植物』だった。分厚い表紙を開き中身を一瞥して、これこれ!この内容!これを全部理解し覚えて話せたら十分じゃん!

 で、早速購入。ん~、ずっしり重い。まだ6才か7才だったと思うが子どもの頃、はじめて『恐竜の図鑑』を買ってもらって、最初にページを開いたときの興奮がありありと蘇ってくる感じだった。あの図鑑はボロボロになるまで毎日読んで、隅から隅まで完璧に暗記していたものだ。 あの子どもの時の恐るべき記憶力が今残っていたら、受験勉強もさぞかし楽なんだろうけどなあ・・・

3月29日、明日明後日が土日になるので今日が実質的な年度末。国や県からの委託事業や補助事業は、決算も報告も全部締切だから一年でいちばん忙しいといっていい日なのだが、朝からちょっと神経を使う用事で御坊市に遠出し、さっき戻ってきたところだ。おかげで、ストレスがかかると必ず痛む右肩がいつにも増して痛い。

 こんな日でも、早朝4時半から勉強はした。昨日のうちに『森林』のテキストはいったん終える予定だったが、ノートを取り出すと結構時間がかかり、昨日の夜に加え今朝の作業でも取り切れなかった。やってみると、結構分量がある、どうやら終了は明日に持ち越しそうだ。

 昨日から再開のジョギング散歩は裏の高津志山へ。かつて南海電鉄が頂上に小さな遊園地を作り、細々と経営していた頃から名乗っていた「新吉野」・・・はさすがにちょっと恥ずかしいけれど、たしかにその桜はなかなかの見物で、毎年、多くの花見客が訪れる。今朝みたサクラは7分咲きといったところだが、さすがに時間が早いので貸しきりだった。それにしても、今年の開花は本当に早い。山の会では来週末に花見を予定しているのだが、その頃には葉桜になっちゃってるのじゃないかなあ・・ともあれ、今朝はこの山を往復して28分21秒。

3月28日、前に書いてからしばらく時間が空いてしまった。忙しく時間が過ぎて行く毎日で、仕事と睡眠や食事など生理的に不可欠な時間をまずとり、残った時間の中で受験勉強を優先すると、日記を書く時間はなかなか取りづらい。それに加えて、今朝からジョギングを再開したから朝はなお忙しくなった。4時に起きてまず1時間半勉強、6時から半時間(正確には29分9秒だった)ジョギング混じりの散歩をしてシャワーを浴び、7時半までは弁当づくりと朝食、そこから8時過ぎまで新聞2紙を丹念に読んでいまの時間だ。

 その新聞の記事、昨年末の総選挙について一票の格差を訴えていた裁判の判決が出そろった。各地高裁の14判決はすべて違憲で、うち2件は選挙自体の無効を言い渡した。つまり、いま衆議院に居並ぶ議員たちは憲法に反して国会を不法占拠をしていることになる。これは大変な事態だが、当の「選良」の皆さんさして慌てた空気もないのはどうしたことか。

 今回の判決の中には「ゼロ増5減も違憲」と明確に断じたものもある。小手先の選挙区調整では違憲状態は脱することができず、こうした格差を構造的に生み出す小選挙区制の廃止が避けられないと思うのだが、比例区削減なんてヤブにらみのとんでもない議論が出てくるのは、頭が悪くて事情が判っていないのか、それとも判らないふりをして党利党略をごり押ししようとしているのか。コトは民主主義の根幹に関わる問題だ。自浄力が期待できないのは全柔連も国会も似たようなモノというなら、第三者機関を作って世論にもはかり、真に民意を反映する選挙制度を一刻も早く確立しなければならない。

 さて、勉強の話、テキスト第1巻の『森林』はようやく終了に目処だ。単元ごとにまず赤線を引きながら通読、次いで試験を想定し鉛筆書きでノートを取り、最後にテキストとノートを覚えながら頭にたたき込んで演習、答え合わせでさらに記憶・・・の順序で勉強してきた。この学習システムを確立する前に読んだ部分にノートが取れていないところがあるのでそれを補わなくてはならないが、それも今日中には終わるだろうと思う。次の科目は『林業』、楽しみだ。

 読書は折口信夫(おりぐちしのぶ)の『死者の書』で挫折。民俗学者、国語学者であった折口は釈迢空(しゃく ちょうくう)の名で知られる歌人でもあった才人で、コジローが卒業した高校の大先輩。タイトルに触発されるところがあって読み始め、死者が暗い地底で蘇る冒頭の情景からしばらくは面白かったのだが、その記憶を辿るのが行きつ戻りつでえらくまどろっこしくて回りくどくて、かなり我慢して読み進んだものの辛抱しきれず、この忙しいのにこれ以上付き合いきれないって感じで投げ出してしまった。

 ジョギングの方は、体重が余りに・・・で多少気にしていたところ、職場の同僚から昨日、ズバリ悪意なく率直に「今最高ですね」って軽く指摘されたのが大いにこたえて再開(^_^;)。  たしかに、このまま座学ばかり集中して運動不足が重なり、体重が増え続けたうえ体力が落ちれば肝心の山を歩けなくなる恐れもある。重荷を担いでの冬山は無理でも、森を歩き回る体力くらいは維持しないと。ん~、ますます時間がなくなるな。